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遥かに仰ぎ、麗しの(2)
感想記事の続きー

ここまでやったからわかるんだけど、このゲームって手抜きっぽい共通ルートって無かったですね。
割とキャラごとに深いところまで絡み合ってるシナリオはあるんだけど、シナリオ上で重要なお話はそれぞれ別って感じでした。
同じ事件を別の視点からって意味での共通ルートは多分存在していないと思います。キャラ設定的に共通っぽいお話はそれぞれのキャラごとに別の結末を迎えているようです。


と言う訳で、人気投票の下からって事で次は相沢美綺ルートをたらたらと。
今までやった中でこの子のシナリオが一番見ていて楽しかったです。まぁ、ムードメーカー的なキャラだったので何となくそんな気はしていたのですけどね。
まぁ、いつ生活指導の先生と全面対決するのかーとか冷や冷やしてたけど、それはなかったです。
どうもこのゲームでは教え子といちゃいちゃしているところをヤバイ人に目撃される状況にはならないみたい。あくまで今のところは、だけど。
でもそのスリルって言うか背徳感?が何か妙なスパイスとして効いてまして、普通以上に物語にのめりこめるようになってます。この子のシナリオでは特に。
教師が手を出してはいけないとされている教え子、しかも普通では手の届かない距離に居る"御令嬢"がヒロインと言う状況は、必要以上にこの背徳感を引き出しているようです。

で、この子のシナリオでは凰華女学院の敷地内に点在する謎の建造物群を調査する事になるのですが、どうやらそれは学院創立以前にまでお話は遡るようで…。
しかしそれは土地の所有者である風祭家の機密の一部らしく、後一歩というところで調査は打ち切られるのですが、そんな事で諦めるような相沢ではありませんでした。とか言う割とありそうな展開ではありますが、それ以前に張られている伏線が奇妙にマッチしていて、なかなか面白い展開が楽しめました。

問題点としては、二つあって、まずは一つだけ未回収の大きな伏線が存在している事。
多分大人の都合でカットされた部分なのでしょうが、ちょっと惜しいです。
もう一つは、お話の途中でぇちぃシーンが連続的に多量に入っているところがあるのですが、まぁお話の理由付けには必要なのかもしれないのだけど、ずっと似たようなシーンが続くので飽きました。
と言うか、仁礼栖香と相沢美綺でHシーン回想の7割を埋めていると言うのは如何なものかと…


で、次は人気投票TOP取った鷹月殿子。一応読み方は、「たかつき とのこ」でした。
何で順当に下からにしなかったのかと言うと、残りの2キャラはどうもルートが似たような感じになりそうだったので似たようなシナリオを二度もやって楽しみを減らしたくなかったからーとかいう理由だったのだけど、どうも進めていった感じでは違うような気がしました。
この子は所謂"不思議系"で、属性的に言うと"素直クール"と言えばわかるだろうか。まぁわかんなくてもいいや。
とりあえず主人公の事を途中から「おとうさんって呼んでもいい?」って言う辺りが微妙に謎。いや、設定と物語の展開的にはまぁアリだとは思うんですけど…何か微妙。主に"おとうさん"から"恋人"に変わる辺りが。いやその辺りの描写も設定と合わせて切ないんですけどね…。
でもそれより何よりこの子は可愛すぎました。物語中盤のこの子のセリフと細かな動きの破壊力は凄まじいものがありました。確かに人気投票1位なのは頷けるものがあります。
しかしシナリオはそれとは別でして。
その問題点は、せっかくのキャラの性格が生きていないとか、割と重要な事がエピローグで適当に語られて終わってるとか、何と言ってもその子の実家との問題の解決方法がまさかあんな手抜きとは。FESTA!!の二番煎じですか?つまらない。
別の方法と言うか、それについてはもうちょっとキッチリ書いて欲しかったのだけど、まぁこのシナリオのテーマがテーマだけに削らざるを得ない部分だったのはまぁ理解出来なくも無いんですが…。
あぁ、テーマは多分、「諦めなければ、いつかきっと…」みたいな感じですかね。
現実問題を別の問題に置き換えてるんだけど、根本的な解決は…一応したんだけど「ついで」みたいな感じだったのが惜しいと感じました…
まぁつまりは、主人公がほぼ何もしなくても、いつの間にか問題は解決してしまった。という構図が気に入らないだけです。ハイ。

ただし、最後の「Fly me to the moon」にはやられました。まさかあそこであれが出るとは。
キャラ的な反則的な可愛さと最後の「Fly me to the moon」だけは確かに評価に値すると思います。
でもBGM欲しかった…


では最後、八乙女梓乃。読み方は「やおとめ しの」です。
転入組は分岐が完全にわかるようになっているのでその辺りは簡単でした。と言うよりこのゲーム自体全部がそんな感じでしたけど。
この子のシナリオは対人恐怖症の彼女がどのようにしてそれを克服していくかを描いているのですが、序盤では彼女は主人公の事を憎んでいました。
その事を描く為に彼女の心理描写と言うか、彼女の視点での語りがいくつも入っているのですが、これがまた視点がころころ変わってなかなか面白い。上手い具合にマッチしてます。
で、シナリオは途中まで殿子のシナリオをベースにしてるような感じなので、殿子シナリオで梓乃が主人公の事をどのように感じていたかを知る事が出来たので、順序的には間違ってなかったようです。
後は、序盤とかでいくつか「後で知った話なのだけど、云々」の語りが入っていたので、これ投げっ放しなのかなぁとか思ってたら最後の最後でしっかり回収されてたのでちょっと嬉しかったです。こういうのってつい使ってしまうから最後で回収されない事も多いんですよねぇ…。
問題点としては…特に感じませんでした。
ただ、ちょいと変化に乏しいかなと思ったのがちょっとだけ。
でも、一つの問題を最初から最後までキッチリ書いてるのだと思えばそれは問題点には入らないと思うので、これはこれでいいなぁと思います。


と言う訳で、ようやく「遥かに仰ぎ、麗しの」はレビュー終了ー
ついにタイトルの意味はゲーム中で語られる事はありませんでした。


……と思ったら何だこのメニューに出てきた"エピローグ"ってのは。
え…?読んでたら"最終話「遥かに仰ぎ、麗しの」"とか出てきたんですけど?
あぁそうか、つまり。

最初から主人公は知ってたんだ。
「遥かに仰ぎ、麗しの」





桜舞う木の下で。
暖かな温室で。
風の吹く丘で。
綺麗な中庭で。
学生が走る廊下で。
そして全てが回り始めた、あの講堂で。

彼女達は希望と絶望を胸に抱いて、ただただ人形のように踊り続けるだろう。



遥かに仰ぎ、麗しの。

この物語は、辺境の地にある「凰華女学院分校」で、一人の教師が一人の教え子を救った。ただそれだけのお話です。

ああ、願うならば彼女達の未来に、溢れんばかりの幸せがあらんことを。


time stamp:2007/03/05 16:01:58
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